
協会の活動
肢体不自由児・者の美術展・
デジタル写真展
肢体不自由児・者の美術展・デジタル写真展
ごあいさつ
障害のある方々が、生きがいのある充実した生活を営むことは、自己表現の機会を拡大して社会参加を図り、人間性を豊かにするだけでなく、周囲の人々の心のバリアを取り除き、共に生きる明るい社会を作るためにも大切なカとなります。
当協会では、不自由な手に代えて口や足を 使うなど、不自由を補う工夫をしながら創作活動に励んでおられる方々の、努カの結晶ともいうべき作品を、各道府県肢体不自由協会と共に全国から募集してきました。
応募作品は全国から寄せられておりますが、その中から入賞作品を選び、「肢体不自由児・者の美術展」として展示いたします。
今回で第41回を迎えることになりましたこの美術展/デジタル写真展を通じて、肢体不自由児・者に対する皆様のあたたかいご理解とご支援を頂ければ幸いです。
新型コロナウィルス感染拡大防止対策について
主催
日本肢体不自由児協会
各道府県肢体不自由児協会
後援
厚生労働省、文部科学省、東京都、全国特別支援学校肢体不自由教育校長会、全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会、一般社団法人 全国肢体不自由児者父母の会連合会、社会福祉法人 朝日新聞厚生文化事業団、公益財団法人 毎日新聞社会事業団、社会福祉法人 NHK厚生文化事業団、社会福祉法人 読売光と愛の事業団、公益財団法人東京都歴史文化財団東京芸術劇場(順不同)
協賛
第41回 肢体不自由児・者の美術展/肢体不自由児・者のデジタル写真展
会期 |
令和4年12月1日(木) ~4日(日) |
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会場 |
東京芸術劇場 5階ギャラリー1 |
主催 |
日本肢体不自由児協会 |
後援 |
厚生労働省、文部科学省、東京都、全国特別支援学校肢体不自由教育校長会、全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会、一般社団法人 全国肢体不自由児者父母の会連合会、社会福祉法人 朝日新聞厚生文化事業団、公益財団法人 毎日新聞社会事業団、社会福祉法人 NHK厚生文化事業団、社会福祉法人 読売光と愛の事業団、公益財団法人東京都歴史文化財団東京芸術劇場(順不同) |
協賛 |
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問い合わせ |
日本肢体不自由児協会 |
地方巡回展示 |
福岡県、沖縄県、新潟県 |
応募作品受付中
第41回(令和4年度)「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」
応募資格 |
肢体不自由児・者 |
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応募要領(美術展) |
・1人1点に限ります (絵画)4つ切りサイズ(38.0㎝×54.0㎝)以内、ただし油彩画はF8号 (書)書道用紙で半紙、半切1/4縦(八ッ切)、半切1/3、半切1/2、半切2/3、半切、全紙1/2のみでその他は不可(硬筆はB4以内)。 (コンピュータアート)データでの応募に限ります。ファイルフォーマットはJPG形式(ファイルサイズは10MB以内)にて、CD・DVD等のメディアに記録し郵送。 |
応募要領(デジタル写真展) |
・1人1点(令和4年度より変更) |
審査 |
美術・写真専門家を含む関係者をもって構成する審査委員会において、作品種類別に分けて障害の種類、程度、年齢等を考慮して以下の賞を定めます。 (美術展)特賞24点以内、 優秀賞30点以内、 佳作賞40点以内、 努力賞30点 (デジタル写真展)特賞4点以内、 金賞12点以内、 銀賞22点以内、 銅賞76点 審査委員特別賞:特に審査委員の推奨のあった作品に贈ることがあります。 入賞者全員に賞状及び入賞作品を掲載した作品集を贈呈します。 参加賞:応募された方全員に記念として参加賞を贈呈します。 |
表彰式 |
令和4年12月1日(木)東京芸術劇場に特賞受賞者(厚生労働大臣賞、文部科学大臣奨励賞、東京都知事賞をはじめとする後援・協賛・主催団体賞)の表彰式を執り行い、賞を贈呈します。 |
開催日程 |
令和4年12月1日(木)~4日(日)までの4日間 |
申込締切 |
令和4年9月16日(金)当日必着 |
応募先 |
社会福祉法人日本肢体不自由児協会 美術展係 |
その他 |
応募作品の著作権は応募者に帰属しますが、主催者は応募作品を審査結果の発表及び広報のため等に無償で展示及び複写する権利を有します。 |
第40回(令和3年度)「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」の開催
第40回(令和3年度)「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」(後援:厚生労働省・文部科学省・東京都など10団体、協賛:NTTデータ ルウィーブ株式会社・公益財団法人オリックス宮内財団・テルウェル東日本株式会社)が、令和3年12月15日~19日までの5日間、東京池袋の「東京芸術劇場」において開催されました。
当協会では、不自由な手に代えて口や足を使うなど(近年ではICTの活用も進み視線入力装置などを使った作品応募も増えてきました)、不自由を補う工夫をしながら創作活動に励んでおられる方々の、努力の結晶ともいうべき作品(絵画・コンピュータアート・書・デジタル写真)を、各道府県肢体不自由協会と共に全国から募集し、毎年12月の障害者週間を中心に「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」を開催しており、おかげさまで、40回目の開催となりました。コロナ禍で、多くのイベント等が中止されましたが、この美術展/デジタル写真展は今年も無事開催することができました。さまざまな制限等があったにもかかわらず、作品制作を頑張られた応募者の皆様や指導に当たられた関係各位のおかげです。ありがとうございました。今年度は、全国の肢体不自由児・者から、絵画180点、コンピュータアート96点、書210点、デジタル写真959点の作品が寄せられました。選ばれました222点の入賞作品の中から、特賞28点をはじめとする122点を展示するとともに、特賞受賞者の表彰式を行いました。表彰式は、昨年同様に受賞者の皆様への新型コロナウイルス感染症の感染予防を第一に考えまして、受賞者の皆様はオンライン、ご来賓の方にはご出席いただくハイブリッド方式で執り行いました。
第40回肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展特賞受賞作品(PDF)
入賞全作品及び特別展示16点を掲載しました作品集は1,000円で頒布しています。
お申し込みは当協会まで。
開催初日には、当協会常陸宮殿下のご臨席のもと、開会式を行い、殿下に作品をご鑑賞いただきました。
(当協会総裁常陸宮殿下をお迎えしての開会式)
リモートで殿下をお迎えした受賞者2名より作品に込めた思いや制作の苦労についてお聞きになり、それぞれに「おめでとう」とお祝いの言葉をかけられました。
書の部で受賞の三沢市立第二中学校2年市川結愛さんは、「この作品は、その瞬間を精一杯輝いていたいという気持ちを込めて書きました。いただいた賞の名に恥じないようその瞬間瞬間を輝けるように生きていきたいと思います」と、絵画の部で受賞の鹿児島県立鹿児島養護学校高等部2年谷口琢磨さんは「私は幼い時から車椅子バスケットに取り組んでいて、デビュー戦から今に至るまでの努力の日々を表したいと思い描きました」と殿下にお話しされました。
(リモートで受賞者(市川結愛さん)とお話される常陸宮殿下)
(リモートで受賞者(谷口琢磨さん)とお話される常陸宮殿下)
引き続いて行われました表彰式は、主催者である当協会の遠藤浩理事長の挨拶にはじまり、ご来賓や審査委員の方々をご紹介後、厚生労働大臣賞をはじめとするそれぞれの団体賞を受賞された皆様を一人ずつ表彰しました。受賞された皆様には、あらかじめ徽章と記念のメダル等をお送りしてあり、それを身に付けて参加いただきました。厚生労働大臣、文部科学大臣、東京都知事からの祝辞を披露いただき、受賞者を代表して山梨県立青洲高等学校1年 篠原万凜さんからお礼の言葉があり、表彰式が無事に終了しました。
この度は素晴らしい賞をいただきありがとうございます。今回描いた作品は、私が住んでいる山梨県甲府市のシンボルの鳥カワセミです。この鳥はあざやかな色の胴体と長いくちばし、丸く大きな目が特徴です。色鉛筆で、毛並みをリアルに表現できるよう頑張って描きました。生まれつき下肢が不自由で側弯症も発症したことによりたくさんの心配事がありましたが、日常生活や小・中学校での生活において、さまざまな支援をしていただきました。私は今、たくさんの友人に囲まれて楽しい高校生活を送ることができています。これまでの感謝の気持ちと、愛着のある町への思いを込めて今回題材に選ばせていただきました。私は小さい頃から絵を描くことが大好きです。絵を描くことが楽しいのはもちろんですが、コミュニケーションの役割を果たすことも多く、人と人を結んでくれる大切なものだと感じています。今回の授賞もたくさんの人に出会う機会をいただきました。これからも今回いただいた賞をはげみにしながら、いろいろなことに挑戦していきたいと思います。本日はありがとうございました。
篠原万凜さんのお礼の言葉全文
(厚生労働大臣賞の安明日夢さん)
(文部科学大臣奨励賞の太田真結さん)
この表彰式では、第69回「手足の不自由な子どもを育てる運動」にかかる絵はがき原画作者表彰も行いました。これらは令和2年度美術展/デジタル写真展の来場者アンケートをもとに関係者によって決定され、本運動にて頒布します絵はがきの原画に採用されたものです。友情の絵はがき賞は中野寿音さん(絵画)、愛の絵はがき賞は日向野福々さん(コンピュータアート)に贈りました。また、この表彰式の様子はYouTubeで同時配信し、多くの反響がありました(すでに配信は終了しました)。5日間開催した展示会では、国や東京都からのイベント開催方法等についてのガイドラインに沿い、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策に努め、ご来場の皆様へマスク着用・手指消毒・検温のご協力をお願いし、会場の換気を良くするなどの対応を行い、多くの皆様にご覧いただきました。
(お礼の言葉を述べる篠原万凜さん)
(特賞・絵はがき賞受賞の皆様)
今回、この美術展/デジタル写真展40回目の開催を記念して、当協会に眠っていた昭和の巨匠画家たちの作品を「眠っていた昭和の巨匠たち~手足の不自由な子どもを育てる運動を振り返る~」と題して初めて公開展示しました。昭和20年代後半~30年代にかけて、現在も行われている「手足の不自由な子どもを育てる運動」にかかる絵はがき頒布による寄付金募集活動に協力いただいた巨匠画家たちの原画です。作品は元より当時の美術界に安住することなく改革を叫び実行してきた画家たちです。その作品の作者は、猪熊弦一郎、鈴木信太郎、高野三三男、福田豊四郎、東郷青児、石川滋彦、脇田和、棟方志功、山口薫、加山又造、中谷泰、森芳雄、三岸節子、中村直人、藤本東一良、高間惣七の16名です。
一つうれしい出来事がありました。以前「はげみ(令和2年度4/5月号)」で紹介しました分身ロボットOriHimeがやってきました。横浜市立上菅田特別支援学校の鈴木章裕先生がOriHimeと共に来場し、学校から今回受賞した生徒が鑑賞するという授業です。鈴木先生はたっぷり時間をかけて展示会場をOriHimeとともに鑑賞されていました。
これからも、この美術展/デジタル写真展は、全国の肢体の不自由な方々のはげみになるよう当協会事業の柱として今後も回を重ねてまいる所存です。
(OriHimeと鈴木先生)
(特別展示の様子)
