
協会の活動
肢体不自由児・者の美術展・
デジタル写真展
肢体不自由児・者の美術展・デジタル写真展
ごあいさつ
障害のある方々が、生きがいのある充実した生活を営むことは、自己表現の機会を拡大して社会参加を図り、人間性を豊かにするだけでなく、周囲の人々の心のバリアを取り除き、共に生きる明るい社会を作るためにも大切なカとなります。
当協会では、不自由な手に代えて口や足を 使うなど、不自由を補う工夫をしながら創作活動に励んでおられる方々の、努カの結晶ともいうべき作品を、各道府県肢体不自由協会と共に全国から募集してきました。
応募作品は全国から寄せられておりますが、その中から入賞作品を選び、「肢体不自由児・者の美術展」として展示いたします。
今回で第41回を迎えることになりましたこの美術展/デジタル写真展を通じて、肢体不自由児・者に対する皆様のあたたかいご理解とご支援を頂ければ幸いです。
新型コロナウィルス感染拡大防止対策について
主催
日本肢体不自由児協会
各道府県肢体不自由児協会
後援
厚生労働省、文部科学省、こども家庭庁、東京都、全国特別支援学校肢体不自由教育校長会、全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会、一般社団法人 全国肢体不自由児者父母の会連合会、社会福祉法人 朝日新聞厚生文化事業団、公益財団法人 毎日新聞社会事業団、社会福祉法人 NHK厚生文化事業団、社会福祉法人 読売光と愛の事業団、公益財団法人東京都歴史文化財団東京芸術劇場(順不同)
協賛
第42回 肢体不自由児・者の美術展/肢体不自由児・者のデジタル写真展
会期 |
令和5年12月13日(水) ~17日(日) |
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会場 |
東京芸術劇場 5階ギャラリー1 |
主催 |
日本肢体不自由児協会 |
後援 |
厚生労働省、文部科学省、こども家庭庁、東京都、全国特別支援学校肢体不自由教育校長会、全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会、一般社団法人 全国肢体不自由児者父母の会連合会、社会福祉法人 朝日新聞厚生文化事業団、公益財団法人 毎日新聞社会事業団、社会福祉法人 NHK厚生文化事業団、社会福祉法人 読売光と愛の事業団、公益財団法人東京都歴史文化財団東京芸術劇場(順不同) |
協賛 |
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問い合わせ |
日本肢体不自由児協会 |
地方巡回展示 |
福岡県、沖縄県、新潟県 |
令和5年度作品応募受付中
第42回(令和5年度)「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」
応募資格 |
肢体不自由児・者 |
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応募要領(美術展) |
・1人1点に限ります (絵画)4つ切りサイズ(38.0㎝×54.0㎝)以内、ただし油彩画はF8号 (書)書道用紙で半紙、半切1/4縦(八ッ切)、半切1/3、半切1/2、半切2/3、半切、全紙1/2のみでその他は不可(硬筆はB4以内)。 (コンピュータアート)データでの応募に限ります。ファイルフォーマットはJPG形式(ファイルサイズは10MB以内)にて、CD・DVD等のメディアに記録し郵送。 |
応募要領(デジタル写真展) |
・1人1点(令和4年度より変更) |
審査 |
美術・写真専門家を含む関係者をもって構成する審査委員会において、作品種類別に分けて障害の種類、程度、年齢等を考慮して以下の賞を定めます。 (美術展)特賞26点以内、 優秀賞30点以内、 佳作賞40点以内、 努力賞30点 (デジタル写真展)特賞4点以内、 金賞12点以内、 銀賞22点以内、 銅賞76点 審査委員特別賞:特に審査委員の推奨のあった作品に贈ることがあります。 入賞者全員に賞状及び入賞作品を掲載した作品集を贈呈します。 参加賞:応募された方全員に記念として参加賞を贈呈します。 |
表彰式 |
令和5年12月13日(水)東京芸術劇場に特賞受賞者(後援・協賛・主催団体賞)の表彰式を執り行い、賞を贈呈します。 |
開催日程 |
令和5年12月13日(水)~17日(日)までの5日間 |
申込締切 |
令和5年9月22日(金)当日必着 |
応募先 |
社会福祉法人日本肢体不自由児協会 美術展係 |
その他 |
応募作品の著作権は応募者に帰属しますが、主催者は応募作品を審査結果の発表及び広報のため等に無償で展示及び複写する権利を有します。 |
第41回(令和4年度)「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」の開催
第41回(令和4年度)「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」(後援:厚生労働省・文部科学省・東京都など10団体、協賛:NTTデータ ルウィーブ株式会社・公益財団法人オリックス宮内財団・テルウェル東日本株式会社)が、令和4年12月1日~4日までの4日間、東京池袋の「東京芸術劇場」において開催されました。
当協会では、不自由な手に代えて口や足を使うなど(近年ではICTの活用も進み視線入力装置などを使った作品応募も増えてきました)、不自由を補う工夫をしながら創作活動に励んでおられる方々の、努力の結晶ともいうべき作品(絵画・コンピュータアート・書・デジタル写真)を、各道府県肢体不自由協会と共に全国から募集し、毎年12月の障害者週間を中心に「肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展」を開催しており、今回で41回目となりました。コロナ禍で、多くのイベント等が中止されましたが、この美術展/デジタル写真展は今年も無事開催することができました。さまざまな制限等があったにもかかわらず、作品制作を頑張られた応募者の皆様や指導に当たられた関係各位のおかげです。ありがとうございました。今年度は、全国の肢体不自由児・者から、絵画138点、コンピュータアート73点、書194点、デジタル写真408点の作品が寄せられました。選ばれました222点の入賞作品の中から、特賞28点をはじめとする122点を展示するとともに、特賞受賞者の表彰式を行いました。表彰式は、昨年同様に受賞者の皆様への新型コロナウイルス感染症の感染予防を第一に考えまして、受賞者の皆様は学校・施設や自宅からオンライン参加、来賓の方には会場に出席いただくハイブリッド方式で執り行いました。
第41回肢体不自由児・者の美術展/デジタル写真展特賞受賞作品(PDF)
入賞全作品掲載しました作品集は700円で頒布しています。
お申し込みは当協会まで。
開催初日には、当協会常陸宮殿下のご臨席のもと、開会式を行い、殿下に作品をご鑑賞いただきました。
(当協会総裁常陸宮殿下をお迎えしての開会式)
リモートで殿下をお迎えした受賞者2名より作品に込めた思いや制作の苦労についてお聞きになり、それぞれに「おめでとうございます」とお祝いの言葉をかけられました。書の部で受賞の青森県立八戸第一養護学校中学部3年古田光さん(写真上)は、「この作品は、修学旅行先での博物館で出会った歌川広重の東海道五十三次を題材にしています。文字は、あたたかみを感じられるよう工夫し、時々かすれを意識して、自然の雄大さを表現しました。今回の経験を糧に、これからも表現活動に挑戦していきたいと思います」と、絵画の部で受賞の横浜市立上菅田特別支援学校高等部1年阿部華鈴さんは「この作品は、千葉からの帰り道に車の中から見た夕暮れの空です。一番見ていただきたいのは、電柱や建物を真っ黒にしながらも遠近法を使ったり、夕日の空を表すためにグラデーションにしたりして描いたことです。夕日の映り変わりゆく空の一瞬を美しい風景を高校1年生の夏の終わりとして描きました。それが認めていただけて嬉しいです」と殿下にお話しされました。
(リモートで受賞者(古田光さん)とお話される常陸宮殿下)
(リモートで受賞者(阿部華鈴さん)とお話される常陸宮殿下)
引き続いて行われました表彰式は、主催者である当協会の遠藤浩理事長の挨拶にはじまり、ご来賓や審査委員の方々をご紹介後、厚生労働大臣賞をはじめとするそれぞれの団体賞を受賞された皆様を一人ずつ表彰しました。受賞された皆様には、あらかじめ徽章と記念のメダル等をお送り、それを身に付けて参加いただきました。厚生労働大臣、文部科学大臣、東京都からの祝辞をいただき、受賞者を代表して各務原市立各務原特別支援学校高等部1年 山田龍輝さんからお礼の言葉があり、表彰式が無事に終了しました。
今日はこのような素晴らしい表彰式を開いていただき誠にありがとうございます。私は受賞の連絡をいただいたときはびっくりしましたが、家族やクラスの友だちみんなが「おめでとう」と言って喜んでくれてとても嬉しかったです。この受賞をはげみにして、これからの学校生活を更に元気に頑張っていきます。ありがとうございました。
山田龍輝さんのお礼の言葉全文
(厚生労働大臣賞の笠原昌之佑さん)
(文部科学大臣奨励賞の星野爽さん)
この表彰式では、第70回「手足の不自由な子どもを育てる運動」にかかる絵はがき原画作者表彰も行いました。これらは令和3年度美術展/デジタル写真展の来場者アンケートをもとに関係者によって決定され、本運動にて頒布します絵はがきの原画に採用されたものです。友情の絵はがき賞は秋嶺寿志さん(絵画)、愛の絵はがき賞は篠原万凜さん(絵画)に贈りました。
また、この表彰式の様子はYouTubeで同時配信(限定配信)し、多くの反響がありました。
4日間開催した展示会では、国や東京都からのイベント開催方法等についてのガイドラインに沿い、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策に努め、ご来場の皆様へマスク着用・手指消毒・検温のご協力をお願いし、会場の換気を良くするなどの対応を行い、多くの皆様にご覧いただきました。
(お礼の言葉を述べる山田龍輝さん)
(特賞・絵はがき賞受賞の皆様)
当協会では、広く一般の人々を対象に、肢体不自由児に対する理解と認識を深め、併せて事業資金の取得を図るため、現在も続いている「手足の不自由な子どもを育てる運動」を昭和28年度より、各道府県肢体不自由児協会とともに、毎年11月10日~12月10日までの1か月間実施しています。その運動の中心であります絵はがき等の頒布による寄付金募集では、皆さまからあたたかい支援をいただいており、大きな成果を収めてきています。その資金をもとにこの美術展/デジタル写真展をはじめとするさまざまな事業を実施してまいりました。
今年度は、その運動が70回目となりましたことを記念して、当協会に保存されていた昭和28年度運動開始当初に宮永岳彦に描いていただいたポスター原画を公開展示しました。
鹿鳴館シリーズなどで華麗な女性像を描き続けた洋画家・宮永岳彦は、日本を代表する商業デザイナーでもありました。誰もが見覚えのあるぺんてるくれよんのパッケージの男の子と女の子が楽しそうに絵を描いているデザインも宮永岳彦が手掛けた作品です。子どもが大好きだった宮永岳彦は、昭和28年度から当協会主催の「手足の不自由な子どもを育てる運動」のポスターを手掛けてくださいました。今回、当協会に残されていた11点のポスター原画の内、状態の良い作品4点を展示し、大きな反響を呼びました(画家の敬称略)。
これからも、この美術展/デジタル写真展は、全国の肢体の不自由な方々のはげみになるよう当協会事業の柱として今後も回を重ねてまいる所存です。
(第1回手足の不自由な子どもを育てる運動ポスター原画)
(特別展示の様子)
