協会の活動
ねむの木賞・高木賞
ねむの木賞・高木賞について
令和6年度候補者推薦受付終了
ねむの木賞は「ねむの木の子守歌」の歌詞著作権を肢体不自由児事業振興のために当協会へ下賜された上皇后陛下の御意志を永く記念するため、昭和42年に設けられたもので、医療型障害児入所施設、療養介護事業所、特別支援学校等において永年勤務し、障害児・者の日常生活指導などに携わり、優秀な成績をおさめている女性職員に対してその労をねぎらい、また、今後の益々の活躍を期待して毎年授与しているものです。
高木賞は、わが国で初めて肢体不自由児療育の体系をたてられ、療育事業に偉大な貢献をされた本会創設者故高木憲次博士の御遺徳を永く記念するため昭和42年に設けられたもので、肢体不自由児・者療育の領域において特に顕著な功績のあった方、または特に療育面で優秀な研究を行った方に対して授与するとともに、今後の療育の分野において活躍が期待できる方に対して高木奨励賞を授与しているものです。
第58回(令和6年度)「ねむの木賞・高木賞」贈呈式
第58回(令和6年度)「ねむの木賞・高木賞」の贈呈式が、去る令和6年11月12日に東京品川のザ・プリンスさくらタワー東京において常陸宮妃殿下のご臨席のもと行われました。
今年度のねむの木賞は、全国の関係施設・学校等からの推薦を受けて次の4名の方が受賞されました。
・伊熊 こずえ氏(看護師)
稲荷山医療福祉センター(長野県)
・佐藤 知子氏(看護師)
ゆうかり医療療育センター(福岡県)
・板越 郁美氏(保育士)
北九州市立総合療育センター(福岡県)
・澁谷 徳子氏(看護師)
旭川荘療育・医療センター(岡山県)
受賞者の皆さんはそれぞれの施設や学校等において、永年にわたり障害児・者の日常生活の看護、援助・指導業務に献身的に尽くされて、各職場の職員からも厚い信頼を得ている方々です。
一方、今年度の高木賞は次の方が受賞されました。
(高木賞)
・佐藤 一望氏
仙台エコー医療療育センター
:非常勤医師(宮城県)
(高木奨励賞)
・川野 彰裕氏
宮崎県立こども療育センター:医師(宮崎県)
高木賞を受賞された佐藤一望氏は、医学生時代からきぼっこキャンプ(肢体不自由児と障害のない子どものキャンプ)に関わり、卒業後医師になられてからもキャンプの中心的存在として、運営する学生ボランティア、キャンプリーダーの指揮・指導・育成を継続しており、とくに旧肢体不自由児施設宮城県拓桃医療療育センターに勤務された後には、看護師・リハビリテーション技師にも参加を呼びかけ、参加する肢体不自由児の健康・安全を確保しながら、現在まで継続するキャンプ運営の土台を築かれています。
また、小児整形外科・小児リハビリテーション科として旧肢体不自由児施設に32年の長きにわたり勤務され施設長(病院長)も勤め、退官後も宮城県立こども病院、仙台エコー医療療育センター、仙台市障害者総合支援センターに非常勤医師として勤務しています。
宮城県さらに東北の肢体不自由児療育に貢献された長年の功績は多大なものです。
また、高木奨励賞を受賞された川野彰裕氏は、整形外科臨床研修・専門研修時から宮崎医科大学(現:宮崎大学)整形外科学教室に所属し関連病院に勤務、整形外科専門医取得後、平成15年以降の20年余りの期間、小児整形外科を専門とし医療に携わってきました。とくに宮崎県立こども療育センターにおいては、発育性股関節脱臼や内反足などの小児整形外科疾患や脳性麻痺をはじめとする神経疾患・骨系統疾患の肢体不自由児・者に対する診療、研究、教育活動を行ってきました。
今後、医療型障害児入所施設における診療・運営に指導的な役割を果たすことが見込ます。
贈呈式は、常陸宮妃殿下のご臨席を賜り、ねむの木賞・高木賞両賞委員会委員長の日本肢体不自由児協会遠藤浩理事長の挨拶に続き、当協会の岩谷力会長から受賞者それぞれに賞状が授与されました。
そして、厚生労働省、文部科学省及びこども家庭庁からの祝辞をいただき、ねむの木賞及び高木賞の受賞者代表からそれぞれ謝辞があり無事に終了しました。
贈呈式前には、常陸宮妃殿下と受賞者の方々とのご接見の時間がもたれました。
なお、上皇后陛下とねむの木賞受賞者とのご接見は、お代替わりに伴い令和元年度をもって終了しましたが、当協会より今年度の受賞者の皆様について上皇后陛下にご報告させていただきました。
ねむの木賞・高木賞は、療育関係者の間では、最高の栄誉ある賞として、昭和・平成・令和と引き継がれてまいりましたが、この2つの賞が引き続き療育に携わる方々のかけがえのない目標とされ、大きな励みとなるよう当協会の事業の柱として、継続してまいる所存です。
第58回ねむの木賞高木賞受賞者の皆様